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カナダで飲食店を開業する方法【海外起業】

💡こんな人に読んで欲しい

・海外ビジネスに興味がある

・カナダで飲食店ビジネスがしたい

・開業の具体的な流れを知りたい

takeshi
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カナダで飲食店を経営しています。カナダでのビジネスを始め方を紹介します。

僕はカナダで飲食ビジネスを2年8ヶ月間してきました。ちなみに妻はカナダで教育系のビジネスを10年間経営していました。

日本でも僕は飲食店を始めた経験があるのですが、日本と比べてカナダは大変なことが多かったです。カナダ・海外で開業したい人に役にたつ情報をシェアできたらなと思います。

ちなみに僕は英語が話せません。分からない時は妻に通訳をお願いして、起業の手伝いをしてもらいました。

開業までの流れ

1、物件を探す

僕の場合は飲食店の開業なので、まずは物件を探しました。店舗を持たないビジネスをする人は物件を持つ必要はありません。自宅の住所を使うことは可能です。

カナダではすでに飲食店の営業許可のとれている物件を探すことになります。いちから飲食の営業許可をとるのは時間と労力がかかりすぎます。

妻の教育系ビジネスの場合は特別な許可は必要なく、物件を自由に決めることができました。

飲食店の許可がある物件は少ないので、立地の良いところなどは売りにでている物件の権利を購入しなければなりません。以下のリンクで、今売りに出ているレストランのリストが確認できます。

Restaurant Business Broker

正直、カナダでレストランを購入するのは高すぎます。1000万円以上する物件ばかりです。間違ってはいけないのが、飲食店を経営する権利だけの金額です。家賃は毎月払う必要があります。

僕はレストランを購入する資金がなかったので、無料で入れる物件を見つけました。チャイナタウンのサビれたモールの中のフードコートの一角ですが。

カナダでは、無料で入れる物件は立地のよくないところしか空いていません。

物件を見つけたら担当者に連絡をとり、契約できるか確認をとります。日本でも同じように、空き物件には電話番号が書かれています。

連絡をした時に、管理会社と直接話し合う日取りを決めました。

管理会社との打ち合わせた内容は、家賃・契約年数・どんな形態の店をするのかということです。

その後、大家さんから賃貸契約の許可がおりました。契約をするためには保険が必要なので、保険会社でテナント保険の契約をしました。

主に管理会社や不動産会社が保険会社を紹介してくれるので、自分で探す必要はありません。保険料は1年で8万円ぐらいでした。

そして大家に保証金を納めて、賃貸契約が完了しました。カナダには敷金・礼金がないので、家賃2ヶ月分の保証金だけ払いました。

契約した後に、そのモールの副社長を交えてのミーティングがありました。

内容は

・モールのルールを確認

・店の内装はどうするのか

・営業するための必要な手続きの確認

日本でも同じように、商業施設やフードコートには細かいルールがたくさんあります。

営業するための必要な手続きに関しては以下で説明します。

2、開業の手続き

飲食店に限らず、開業するためには色々な手続きをする必要があります。ビジネスを始める方法として、個人事業主(sole proprietorship)、法人(corporation)の二通りがあります。

僕の場合は個人事業主だったので

・ビジネスネームの登録

・ビジネスライセンスの取得 (1年で約550ドル)

・ビジネスナンバーの登録

・GST(消費税)の登録

これらの手続きをしました。

役所に行けばビジネスに必要な手続きを教えてくれるので、心配する必要はありません。役所に行く前に、持ち物の確認をしておくべきでしょう。

ビジネスを始める上での必要な手続きがカナダの公式ホームページにのっています。

Government of Canada

また手続きや登録をするのにお金がかかるので、財布も忘れずに持っていきましょう。役所ではカードも使えます。

役所のあとは銀行に行きます。

3、銀行で口座開設

カナダで開業するなら、ビジネスアカウントが必要です。

事前に必要書類を確認して、予約していくことをオススメします。

口座を開設することはそんなに難しいことではないのですが、ビジネスアカウントはいくつかのプランがあるので、自分のビジネスにあったプランを選ぶ必要があります。

僕は北米でメジャーなTDバンクで口座を作りました。個人口座もTDなので、お金の移動が簡単です。個人口座とビジネス口座は同じ銀行にすることを強くお勧めします。

TDには、Small Business用のプランは3つあり、取引の回数が多ければ多いほど、毎月の費用が高くなります。

ですが、一定以上の金額を銀行に入れておけば、毎月の費用が免除されます。

カナダではお店を経営するにはクレジットカードの決済機械が必要なことが多いです。特に接客するビジネスの場合は必需品です。

TDでもカードの決済機器を取り扱っているので、検討してみましょう。ちなみに僕はMonerisというメーカーと契約しました。

特別Monerisが安いとは感じなかったので、TDを選んでもよかったのかなと思っています。

飲食店は、まだすべきことが残っています。妻の教育系のビジネス場合、ここまですれば営業を始めれます。

4、保健所関連

飲食店の場合は保健所に登録することも必要です。

僕の場合は役所で手続きをした時に、担当者から保健所へ連絡をしてくれたので、直接問い合わせる必要はなく、Vancouver Coastal Healthからメールがきました。

保健所からレストランの営業許可をとるために

・店内インスペクション

・Food Safety Plan(食品管理)の提出

・Sanitation Plan(衛生管理)の提出

・Food Safe level 1 Certificationの取得

が必要でした。

日本でも飲食店を開業する時に保健所が店内を確認しにきますが、カナダは日本と比べてかなり厳しいです。僕は3回目でようやくOKがでました。

例えば、手洗い洗剤の位置、手を拭くキッチンペーパーの位置、棚の表面がザラザラしていて拭き掃除ができない。などを指摘されました。

書類の作成も大変で、料理の作る手順を一通り書く必要がありました。

僕は寿司を販売する予定だったので、酢飯の成分表の提出まで求められました。わざわざ検査機関に酢飯を持ち込み、成分を調べてもらいました。

Food Safe level 1 Certificationとは日本の調理師免許みたいなもので、1日講習を受けた後のテストに合格すれば取得できます。費用は115ドルで、日本語でもテストをうけることができます。

この証明書はシフトに入っている最低1人が持っていなければならないものです。

この保健所の手続きが終わり、ようやく飲食店を開業できるようになります。

 

最後に

カナダで飲食店を始めるには、時間がかかります。また保健所の営業許可がおりないことにはオープンできないので、その分の家賃も発生します。

僕は大家さんに初めの1ヶ月は家賃を免除してもらえたので、あまり損しなくてすみました。営業許可がなかなか下りないということもあり得るので、時間・お金に余裕をもってビジネスを始めることが必要です。

オープンまでにかかった費用は総額$13500ぐらいでしょう。おおよそ100万円です。

保証金$5000、保険料$1000、ライセンス関係$1000、看板$3000、スクリーン$1500、キッチン用具$1000、備品$1000

フードコートなので、内装にほとんどお金をかけていません。普通のレストランならもっとお金がかかるはずです。

これに加えて、家賃・食材費・人件費がかかってきます。何もしなくても1ヶ月目は200万円はとんでいきます。

最初のうちはお客さんが来ないので、どんどんお金は減っていきます。お客さんが来なくても1年間は営業できる資金をもって、レストランを始めることが重要です。

話が長くなりましたが僕が言いたいことは、資金とビザとやる気さえあれば誰でも起業できるということです。

 

こちらは有料になりますが、平凡な大学生が卒業から4年で海外寿司職人、6年で起業した方法を説明しています。本気で寿司職人として海外に挑戦したい人は、ぜひ参考にしてください。

有料ノート:月収14万円の平凡な寿司職人が、海外就職→月収70万円→28歳で海外起業した方法(英語は話せません)