多くの人は老後資金について不安を感じていますよね。
ぼくもその1人です。
ぼくと妻は自営業で、国民年金しか払っていません。
現在の国民年金のみの平均受給額は、約56000円/月
2人あわせたとしても、11万2000円/月
こんな受給額では、老後にかなり貧しい思いをすることでしょう。
「わたしは厚生年金を払っているから大丈夫」と考えている人も、今後はそんなに甘くはないはずです。
国民年金+厚生年金の平均受給額は、約14万5000円/月
夫婦2人でこの額の年金を受給すると、現在のところ普通に暮らせます。
しかしこれからの世の中では、生活レベルを維持しながら、年金だけで暮らしていくのは難しくなっていくでしょう。
年金だけでは難しくなる理由と、その対策を以下で詳しく説明します。
お金では買えない無形資産についても別の記事に書いていますので、あわせて読んで下さい。
年金だけでは足りない4つの理由

はっきりいって、今の若い世代が年金だけで老後をのりきるのは、ほぼ不可能です。
それは
- 年金受給額の減少
- インフレ
- 増税
- 寿命が長くなる
という、4つの要因があるからです。
順に説明していきますね。
1、受給額は減る一方
知っているとは思いますが、年金の受給額は減り続けてます。
少子高齢化の日本では、これから年金が増えることは期待できません。
ぼくは年金にたいして悲観的ですが、国民年金を払い続けています。
年金が0になることはないとは思っていますし、障害年金制度などのメリットがあると考えているからです。
ですが、”何かあった時のための備え”として年金を捉えています。
「年金を払っているから老後は安心」とは全く考えていません。
2、物価の上昇
日本はインフレ率が低いのですか、それでも少しずつ物価は上がり続けています。
ものも値段が上がると言う事は、支払う金額が増えるということです。
そのため年金受給額が変わらなくても、現在の年金と将来の年金では、価値が変わっていきます。
物価が上昇すると、お金の価値は下がることになります。
例えば5年後に物価が3%上昇すると、5年前は1万円だったもの物の値段が、5年後には1万300円になります。
年金額が変わらず、物価だけが上昇するということは、年金の価値が目減りしていっているのです。
3、税金が上がる
物価と同じく、税金も上がり続けるでしょう。
生活に直結する消費税は上がり続けていて、これからも下がることはないはずです。
もし消費税などの税金が上がれば、支出が増えることになるので、年金の価値も下がることになります。
4、寿命が長くなる
年金額が減少し、インフレ・税金が上がる未来が見えているのに加え、人間の寿命はどんどん伸びています。
そうなると長い老後生活の間にも、年金の価値は下がり続けます。
1997年に生まれた人の2人に1人は100歳まで生きると言われています。
お金の価値が変わり続ける社会で、100年間生きることになるので、年金だけをたよりに長い老後を生きることはリスクでしかありません。
生活レベルを落とさずに老後をのりきる方法

国民年金・厚生年金をどちらも払っているからといって”絶対安心”というわけではありません。
これから日本経済は衰退していくことが目に見えているので、政府をあてにするのではなく、自分自身で老後をのりきらなければなりません。
そのために必要な2つのポイントを紹介します。
働く期間をのばす
人生100年時代に突入すると、老後の期間が長くなり、とうぜん総支出額も増えます。
65歳で引退したとして100歳まで生きるとなると、35年間の蓄えが必要になります。
先ほども言ったように、年金の価値が下がってきていくため、年金だけでは不十分です。
かといって、退職までに35年分の貯金をすることも困難です。
ある調査結果では
もし2000年に生まれた人が、65歳まで働き、最終所得の50%相当の老後資金を毎年確保したければ、勤労期間に年間所得の約25%を毎年貯蓄しなければならないそうです。
しかし85歳まで働く場合は、年間の貯蓄率は11%まで下げられます。
つまり生活レベルを落とさずに暮らすためには、多くの人が65歳以上になっても働くことになります。
65歳以上になっても働くためには
- 時代の変化に対応する知識・能力
- 健康的な体
- 人脈・ネットワーク
- やる気・活力
が必要です。
若い頃から色んなことに挑戦し、会社以外の人脈の構築、健康な生活をすることで、第二のキャリアを実現できます。
歳をとって働くためには、精神的にも肉体的にも若くなければなりません。
「70歳になってまで、働きたくない」と普通は感じていますよね。
しかし定年退職してから仕事をせずに35年も生きるのは長すぎるので、外に働きに出ることで充実した生活をおくることができます。
お金の勉強をする
若いうちから老後の資産形成について考えることが重要になっていきます。
世界的に物価は上昇しているのに、普通預金に預けていては、お金の価値は減る一方です。
なので自分のお金を守るためにも、お金について勉強しましょう。
義務教育ではお金について教えてくれないので、自分で学ぶしかありません。
銀行に預けたお金は、銀行が運用しても儲けています。
自分のお金を自分で運用することで、老後の資金を増やせるでしょう。
まとめ

長生きできる世の中に生まれたことは素直に喜ぶべきことですが、そのぶん年金だけでは生活レベルを維持できないという問題も発生します。
年金だけでは老後資金が足りない理由は
- 年金受給額が減り続ける
- 物価が上昇する
- 税金が上がる
- 寿命が長くなる
からです。
一般市民が、生活レベルを落とさずに老後をのりきる方法は
- 働く期間をのばす
- お金の勉強をする
ことが重要になります。
老後資金を年金だけにたよるのではなく、自分で老後資金を蓄える努力が必要です。