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【メールでの営業】問い合わせから成約まで持っていくコツ3個

見込み客から問い合わせメールが来るということは、少なからず、あなたの商品・サービスに興味を持っている、ということです。

しかし、この「問い合わせ」から「成約」までのプロセスで取りこぼしているケースがとても多い!

このもったいないケースをできるだけ少なくするための、メール営業(メールでのやり取り)のコツを共有しますね!

この記事はこんな人に参考になります。

  • 自営業やフリーランスで、主なファーストコンタクトが「問い合わせ」フォームである
  • 問い合わせに返答したら、そこから2度と返事が返ってこないことが多い
  • 成約率を上げたい、または「上げろ」と上司から言われている

この記事を書いている私は、海外で起業し10年経営。その中で日々研究し、問い合わせから成約まで持っていくコツを身に付け、勝率は7割程度になりました。身に付けたコツを、のべ20人以上の従業員へ指導してきました。

問い合わせを成約まで持っていけないのは「もったいない」!!

あなたが客の立場として何らかの商品・サービスを比較検討していて、「問い合わせをする」という行動に出るのは、けっこう最終段階というか、わりと「乗り気」な時ではないですか?

個人差はあると思いますが、問い合わせをすることは面倒だし時間もかかるし、かなりのレベルの興味がないと、「問い合わせしよう」とまでならないはずです。

「問い合わせ」というのは決して「ちょっと質問してみようかなぁ?」くらいの気軽さで本当に質問だけしたい、というのではなくて、基本的には申し込みを前提とした「確認」のメールである、という解釈で、対応に臨んでください。

そう考えると、「質問にだけ返す」というメール内容が、とてももったいない、ということがわかるはず。

じゃあ、どういうメールが良いのか、ということについて具体的に書いていきます。

 

全体的に意識しておくこと

メールを返信していくうえで、常に意識していること、前提にある考え方をまずは書きます。

私は今まで20人以上のスタッフにメール営業のやり方を指導してきたのですが、この意識がそもそも抜けているため、どうしても「返事が来ない」メールを作ってしまい、チャンスを逃しているケースが多かったです。

問い合わせをしてくるお客様の気持ちを想像する

想像力を最大限に働かせてください。

上で書いたように、問い合わせという行動に実際にいたるまでのプロセスを考えてみるのもその一つです。

メールのやり取りの最初から最後まで、「この人はどういう気持ちなのかな?」という、「行間を読む」という行動をしていれば、大きく失敗しないはずです。

常に「自分だったらどうかな?」と自分に置き換えて考えるクセを付けてみてください。

信頼を得る

問い合わせをしてくる人たちは、「興味のレベルが高い」ということを言いました。

「とても興味を持っている」という状態から「申し込み」にいたるまでのギャップは何なのか?

それは、商品・サービスを提供している会社や人への信頼です。

ウェブサイトやSNSなどで、その商品・サービスに対する思いや雰囲気を知ることができますが、やはり個人的に連絡を取る、ということほど信頼につながることはありません。

だから、メール営業の目標は、「見込み客の信頼を得ること」と言っても良いでしょう。

では、信頼を得るにはどうしたら良いか?

それは、見込み客が抱えている問題の、解決への道筋をはっきりと示してあげることです。

  • この人は、この分野の専門家だ
  • この人に聞いたら、何でも解決できる
  • 私のことをよくわかってくれている
  • 困り果てていたけど、このメールのおかげで光がさしてきた

などと思ってもらえたら大成功です。

例えば、あなたが、学校の成績がすごく悪い中2の息子に困り果てていて、家庭教師の派遣業者に問い合わせをしてみた。

そしたら、返ってきたメールで「大丈夫ですよ!息子さんは弊社の講師が○○といった方法で△△のように指導していきます。◆◆のようなサポートもあり、テスト対策もしっかり行います」といったように、丁寧に具体的に書いてあったら、とても安心して、申し込みたくなるはずです。

まずは情報を集める

そういうメールを作るために、まずはその人に関する情報を必ず集めてください。

情報が足りない状態で売ろうとだけしても、絶対にうまくいきません。

そのため、私が最初に送る返信のメールは、「質問」が記載されていることが多いです。

「質問に答えるなんて、面倒だと思われるのでは?」と思うかもしれませんが、

たいていの見込み客は、「自分のことを語りたい、わかってほしい」と思っているため、嬉々として答えてくれます。

また、「丁寧にヒアリングをしたうえで、答えてくれるのだな」と信頼にもつながります。

的外れな答えを返したらお互いに二度手間になりますから、まずしっかりとその人の問題点や状況などを把握したほうが良いですよね?

 

個人的な要素を入れること

メールに何時間もかけるわけにはいかないので、テンプレートの活用も必要ですが、

メールの1から10まですべてを「誰にでも適用できる」ような内容には決してしないことが大事です。

それは、必ず相手にバレてしまいます。

サイトの情報をすみずみまで見たうえで、問い合わせを送ってくる人というのは、「商品やサービスの詳細はわかった。でも、この商品やサービスは自分に合っているのか?」という所を、一番気にしているはずです。

要所要所で相手の名前を入れ込んだりするのはもちろん、その人だけの情報に合わせて、解決策をカスタマイズしてあげましょう。

「あなたは○○という状況だから、△△という理由で、この商品やサービスが適している」というような文面を作るわけですね。

 

問い合わせから成約まで持っていく3つのコツ

1.とにかく最初の返事だけはスピード命

私がいつもスタッフの研修の時に言っていたのが、「最初の返信だけは秒速で」ということです。

これも相手の立場になって想像してみてほしいのですが、問い合わせを送った段階では、

  • 返信をしてくる人はどんな人か
  • ちゃんとメールは届くのか

というようなことを、かなり心配しているものです。

「心配」という感情だけではありません。

問い合わせを送ってくる時というのは、見込み客が、色々とサイトのページを見て情報を読んで、「良さそう!」と一番テンションが上がっている時なのです。

人間のテンションというものは、まったく長続きしないもので、一晩寝たら、問い合わせを送ったことさえ忘れていたりします。

テンションが上がっている時に返信メールが来たら、見込み客のテンションは高いままなので、そのまま申し込みに持っていくことができる確率は非常に高くなります。

テンションが一度下がってしまったら、こちらから返信を送った時点で、少しは上がりますが、問い合わせを送った時くらいまでに戻すのはけっこう難しい。

しかも、返信が遅いと、競合他社を色々とリサーチする隙も与えてしまいますね。さらに悪いことに、その競合他社が先に返信を送ろうもんなら、まぁ高い確率でそちらへ行くでしょう。

テンプレートを活用

最初の返信は、決まり文句が多いので、定型文を作っておきましょう。

何個かパターンを作っておくとかなりラクに、かつ速い返信が可能になります。

私はGmailをメーラー(メールを扱うのに使うソフトウェア)として使っていますが、Gmailにもテンプレートの機能が付いているので便利です!

2.質問に答えるだけではダメ

「問い合わせメール」を文字通りの「質問を聞いてきている」メールだと解釈して、そこに書かれた質問に答えるだけして、返信をする人が居ますが、これはダメです。

見込み客:このサービスはどのような仕組みですか?

メール営業の返信:○○で△△のような仕組みです。よろしくお願いいたします。

終了・・・

という流れになってしまいます。

いくら質問に的確に答えていたとしても、これだけじゃダメなんです。

じゃあ、質問への答え以外に、何を書くのか?

それを下に書いていきますね。

 

質問を盛り込む

上でも書いたように、私は最初の返信メールは逆に質問返しをすることが多いです。

見込み客も、問い合わせメールを送る時点では、自分が何を望んでいるか、必要な情報を得るためにはどのような情報を提供しないといけないか、ということがわかっていないため、情報をあまり出してこない場合が多いです。

例えばあなたが家庭教師を派遣するようなサービスを提供している場合、

  • その生徒が何につまづいているのか
  • つまづいている理由
  • 今までにやってきた学習法など
  • 最終的にどのような状態になりたいのか(学校の勉強についていきたいのか、受験に成功したいのか、など)

といったようなことは最低限、知っておく必要があります。

ちなみに、「予算」は聞いてもあまり意味がないので、私はお勧めしません。

 

相手の抱えている問題を解決する、もしくは解決への道筋を示す

見込み客が提供してくれた情報、もしくはこちらから質問して集めた情報が出そろったら、その見込み客が今抱えている問題が、どうやったら解決されるのか、ということを丁寧に書きましょう。

重要なのは、その問題解決への道筋の中で、あなたの売る商品・サービスが「さりげなく、かつ、必須のもの」として織り交ぜてあることです。

端的にいうと、「あなたは今抱えている方法を、この商品・サービスを使って、このように解決できます(もしくは将来的に解決できるようになります)」ということを、教えるということですね。

家庭教師の派遣業であれば、「A様(客)がご心配されている数学の中間テスト対策ですが、弊社の講師Bが得意としております。中学校2年生の1学期の中間テストでは、特に○○といったことが重要なので、そこを重点的に指導してまいります。」といったような感じです。

(家庭教師の派遣はやったことがないので、あくまでもイメージですが・・・)

具体的であればあるほど、良いです。

このメールではおおまかな枠としてはテンプレートも使って構いませんが、しっかりとその人だけにカスタマイズした内容になるよう、30分くらい、もしくはそれ以上の時間をかけて、丁寧に書きましょう。

3.押しすぎず、引きすぎず

押しすぎない

焦るあまり、「押しの一手」のメールを作ってしまうと、相手は引いてしまいます。

重要なのは、上で書いたように、見込み客の持つ問題を解決する道筋に、さりげなく商品やサービスが置かれていることであって、「とにかく○○(商品・サービス)はこのような点で素晴らしいです!」とセールストークをされても、あまりピンとこないし、そのようなことはウェブサイトに書いてあるから、意味がないのです。

もし、受け取ったメールがそのような「押し」のセールストークで埋め尽くされていたら、見込み客は引いてしまいます。

引きすぎない

しかし!実は多くの人は「押しすぎ」の心配はなくて、むしろ押しすぎるのを「恐れ過ぎている」傾向にあります。

なので、「質問に対する答え」だけ書いて、返答メールを返してしまうことが非常に非常に多いのですよね。

しかし、何度も言うようですが「問い合わせ」をしてきている時点で、見込み客はあなたの商品・サービスに高い関心を持っている。

信頼さえできれば、買っても問題ない、むしろ「買いたい」と思っているんです。

でも、客の立場に立って考えてみると、「あ、コレ買いたいです」って自分から言うのって、なんか嫌じゃありませんか?

例えばお店で何かを買い物する時でも、店員さんのほうから何もアクションがなくて、レジなどの会計場所もはっきりわからなくて、わざわざ自分から「あの、これ買いたいんですけど・・・」って言うのって、けっこう嫌だとか面倒だとかいう気分になる人は、多いはずです。

私自身も、お店でレジの場所がよくわからなくて、なんとなく「ま、いっか・・・」という気分になって、手に取っていたものを買わずに売り場に戻して去った、という経験があります。

あなたも覚えはありませんか?

これがメールになってくるとさらにハードルがあがる。

見込み客が、自分からわざわざまたメールの返信をして「買いたいんですけど」「申し込みしたいんですけど」と言わなければいけない。

ちょっとしたアクションに見えますが、これがかなり大きいんです。

なので、メールで相手からの質問に答えて、問題解決への道筋をしっかりと示すことができた、と思ったら、そのメールの最後には、必ず「申し込み」方法もとてもわかりやすく示しておきましょう。

「申し込みします」というメールを見込み客に送らせないことが大事です。

 

後追い・催促メールは送るべきか?

後追いメールや催促メールというのは、見込み客が「検討しますね」と言ってメールのやり取りがいったん途切れている場合、しばらくしてから、こちらから「あの件、検討していただけましたか?」というメールを送ることです。

これは意見が分かれるところだと思いますが、私は「必要ない」という結論にいたっています。

理由としては、今まで後追いメールを必ずしていたこともあったのですが、勝率は限りなく低い、ということ。なので時間が無駄になる確率が高い。

さらに、必死な感じを与えてしまうので、申し込もうとしていた人でさえも、少し遠ざけてしまうということもあることがデメリットです。

実際、あなたも客の立場で後追いメールを受け取った時のことを思い出していただくと、そのメールがきっかけで申し込む、ということはあまりなかったはずです。

しかし、出してそれほどデメリットが多いわけでもないので、もしあなたの上司が「必ず後追いメールは出せ!」というような主義でしたら、出しても問題はないでしょう。

その時も、テンプレートを活用しつつ、個人的な様子を入れ込むことを忘れずに。

「◆◆というようなことをご心配されていましたが、○○(商品・サービス)ではこのようにお役立ていただけるかと思います!」とか「△△様の◆◆ということについて、弊社がサポートさせていただきます!」のような感じですね。

文章力は必要か?

私の今までの経験では、素晴らしい文章が書けるかどうかは、特に申し込みの確率には影響しないかなと思います。

ただ、敬語は最低限きちんと書けたほうが、信頼にはつながるでしょう。

また、堅い感じの見込み客には堅い感じ、カジュアルな感じで見込み客が書いてきたら、こちらもある程度リラックスした書き方にする、などというような「空気を読む」「相手に合わせる」というようなことは必要ですね。

まとめ

これはメールに限らずすべての営業職に言えることでしょうが、とにかく最初から最後まで

「見込み客の立場になって想像を膨らませる」

これに尽きるかと思います。

このメールをもらったら、相手は自分の問題が解決されたと感じるかな?

申し込もう、と思えるかな?

という視点で、一度書いたメールを出す前にチェックしてみることをお勧めします!