そもそも無形資産とは
- 人間関係
- 健康
- 知識・スキル
などのお金に換算できないものです。
寿命が長くなることよって、昔よりも無形資産の重要度が増していきます。
定年退職までに金融資産だけ築けば、生きてはいけます。
しかし幸せかどうかは別問題です。
寿命が伸びることで、60歳以上の生活は激変します。
60〜65歳で定年退職して、10〜20年後に死ぬ人生ではなくなるんです。
100歳まで生きたとしたら60歳から、約40年も生きることになります。
40年って長いですよねー。
その40年間を楽しむためにも、若いうちから無形資産を形成することが大事になります。
前置きが長くなりすぎるので、以下で詳しく説明していきますね。
なぜ無形資産が重要になるのか?

無形遺産が重要になる理由は3つの要因が変化するからです。
- 寿命が長くなる
- 余暇が増える
- 3ステージ人生の崩壊
順に説明していきます。
寿命が長くなる
日本では1年に平均して約3ヶ月寿命がのびていて、10年ごとに2〜3年のびている計算です。
50%の確率で到達する年齢
1997年生まれ:101〜102歳
1987年生まれ:98〜100歳
1977年生まれ:95〜98歳
1967年生まれ:92〜96歳
ぼくは1989年生まれなので、ぼくと同世代の2人に1人は100歳ぐらいまで生きることになります。
漠然と人間の寿命が延びているとは感じていましたが、実際にこういった数字を見ると、改めて長生きに備えなければならないと思いますよね。
100歳まで生きると言うことは、時間が増えるということです。
昔の人と同じような人生を過ごすことは、時間をもてあますことになります。
いくらお金を持っていても、家族関係・健康などの無形資産は買えません。
豊かな人生を過ごすためには、お金では買うことのできない無形資産が大事になっていきます。
余暇が増える
多くの先進国では、労働時間が減少し続けています。
イギリスを例にすると
産業革命最盛期の1840年のイギリスでは、毎週70時間働くのが当たり前でした。
その後、どんどん労働時間の短縮が進められ、2015年の平均労働時間は週37時間になりました。
さらに現在のイギリスでは年間25日の有給休暇を取得できることになっています。
日本もイギリスと同様に、働き方改革などの法整備が進められていますよね。
また今後は労働の機械化が進むにつれ、生産効率が上がり、労働時間がさらに短縮されるはずです。
労働時間が減少することで、今まで貴重だった余暇が増えます。
多くの人は「休みが増えるって最高じゃん」と思うでしょう。
しかし実際に余暇が増えると時間をもてあますはずです。
時間をもてあます理由は、仕事以外の人間関係の構築や趣味の探求をしていないからです。
今の日本は仕事人間が多すぎるんですよね。
なので、飲みに行くのは仕事仲間、家に帰っても仕事の話ばかり。
そんな感じで定年退職すると、時間を何に使っていいか分からず、家でテレビを見て、暇そうに過ごすのがオチです。
若いときに仕事以外の人間関係を築き、趣味をたくさん見つけることで、暇をもてあますことなく、人生を楽しめるでしょう。
3ステージ人生の崩壊
つい最近までは、教育ステージ→仕事ステージ→引退ステージという、3ステージで人生が成り立っていました。
専業主婦の場合、教育ステージ→家庭・子育てステージ→引退ステージになります。
3ステージで成立した理由は、寿命が短かったからです。
60〜65歳まで働いて、70〜80歳ぐらいで亡くなるシナリオでした。
3ステージの人生では、無形資産を享受する時間が短いので、あまりお金以外の資産を構築することは重要ではありませんでした。
仕事を引退した後は、10〜20年のんびりしながら死を待つだけだったので。
しかし100歳まで生きるとなると、”老後のんびり期間”が長すぎます。
65歳で引退して100歳まで生きるとしたら、引退生活が35年もあります。
死ぬまでに、人生の1/3も残っています。
いくらお金がもっていても、そんな膨大な時間をお金だけで楽しめません。
そこで必要なのは、家族関係・友情・健康などのお金には変えられないものなのです。
また、これからの世の中は65歳で引退ではなく、80歳ぐらいまで働く人が多くなるでしょう。
経済的な問題も解決しますし、暇つぶしや人生の活力にもなるからです。
働きに出ることで、外部とのつながりができ、お金と人間関係の両面で豊かになります。
なので今の若い世代は、4ステージ・5ステージという人生のステージが増えます。
例えば
教育→仕事→子育て→仕事→引退
教育→仕事→引退→仕事→引退
といったマルチステージを経験することになります。
人生の時間が長くなることで、ずっと同じ会社で働き続けるのは精神的・肉体的にもキツくなるので、途中でキャリアを変え、新しいことを始めたいと思うはずです。
またそういった変化を楽しむことで、飽きずに働き続けられます。
しかし80歳まで働くためには、時代にあわせた知識・思考を学び、自分をアップデートさせ続けることが必要です。
バランスの良い資産を形成しよう

これまでは無形資産が重要だと言ってきましたが、もちろんお金も重要です。
100歳まで生きる人生では、昔よりも多くの老後資金が必要です。
つまり、お金などの有形資産と無形資産をバランスよく構築しなければなりません。
多くの人はお金という資産を増やす事は大好きですよね。
しかし無形資産には無頓着です。
もしお金という有形資産ばかり貯めることにフォーカスし、家庭をないがいろにして老後を迎えると、家族から相手にされず、寂しい日々を過ごすことになります。
そういう老人を見かけたことはありませんか?
昔なら早く死ねるのでよかったのですが、これからは嫌でも長く生きます。
人生を最大限に楽しむには、お金以外の資産も形成すべきなのです。
将来にそなえて、ぼくは妻と子供と良好な関係を続けるために、子育てや家事をこなしています。
特に子育てにかんしては、嫌なことも多いですが、自分の将来への投資と考えると前向きに取り組めます。
今はコロナの影響で、友達などとは少し疎遠になっていますが、落ちついたら連絡を取ろうと思っています。
妻に優しくする、子育てをする、人間関係を維持する、運動をする、野菜を食べることなど、将来の自分のために、今のうちに無形資産に投資しています。
形のないものも資産として捉え、将来のために投資することで、幸せな人生になるでしょう。
まとめ

100年時代の人生では、有形資産と無形資産の両方をバランスよく構築することが必要になります。
有形資産とは、お金に換算できるものです。
無形資産とは、お金に換算できないもので、人間関係・健康・知識・スキルなどがあります。
今後、無形資産が重要になる理由は
- 寿命が長くなる
- 余暇が増える
- 3ステージ人生の崩壊
といった変化が起こっているからです。
長く生き、余暇が増えることで、暇な時間が増えます。
そういった時間を有意義に過ごすためにも、いろんな資産を築くことが大事になります。
参考にした本のリンクです↓